全日本印刷工業組合連合会・全国青年印刷人協議会(全青協、議長:浦久保康裕)では、平成16年度から「メディアユニバーサルデザイン(MUD)」の研究とその普及啓発活動に取り組んできました。
「メディアユニバーサルデザイン(MUD)」とは、老若男女といった差異や個人のそれぞれの感じ方の如何を問わずに誰もが安心して利用することのできる施設や製品の設計(デザイン)を目指す「ユニバーサルデザイン(UD)」の思想に基づき、文字と色を専門に取り扱う印刷業界として、例えば、カレンダーや地図・案内板、また、ホームページなどにおいて、「文字の使い方」や「色の使い方」に配慮や工夫を加えることにより、見やすい印刷物を中心とする様々なメディアを提供し、より良い社会環境づくりに貢献することを目的とする考え方です。
この意味から、全日本印刷工業組合連合会では、情報産業の中枢にあり、“文字と色を専門に取り扱う業界”として、その社会的役割と使命から「メディアユニバーサルデザイン(MUD)」への取り組みを必須のものと捉え、今後、広く一般社会に対して、MUD活動の意義と必要性をアピールし、誰もが安心して正確な情報を得られることのできる印刷物等の研究と提供を通じ、全ての人に隔てのない優しい社会環境づくりに積極的に寄与する運動を展開していくこととしました。
今回、この運動の一環として、去る8月23日(木)〜24日(金)の2日間にわたって、業界初の試みとして全国を対象とした「2007第1回メディアユニバーサルデザインコンペティション」を開催し、全国から総計201点の作品のご応募をいただき、厳正なる審査の上、27点の入選作品を決定しました。
今号では、今回の入選作品と審査委員長の講評、各作品の写真と応募票に記載されていた工夫点をご紹介します。
|